世田谷区で行われた訓練は、大規模な地震や水害などのほか感染症がまん延した場合を想定して行われ、区内で内科や小児科などのクリニックを開くおよそ20人の医師が参加しました。
はじめに災害救急医療の専門医が大規模災害時などでは限られた医療関係者や器具などで多くの患者に対応するため、症状に応じて治療や搬送の優先度を判断する「トリアージ」が必要だと説明しました。
参加者は2人1チームに分かれ、患者の氏名や呼吸の回数、歩けるかどうかなど状態を確認しながらトリアージタグに記入し体につけていました。
指導にあたった医師からは、短い時間で情報を集めてタグに書くことや、搬送先の医療スタッフがわかりやすいようタグにはけがをした部位など判断の根拠を大きく、わかりやすく書くことなど指導を受けていました。
参加した内科の医師は「カルテと違い、短い時間で判断してタグに書くのは難しかった。訓練を生かして有事の際に役に立てるようにしたい」と話していました。
世田谷区医師会では訓練の会場を災害時などの医療施設として使用できるよう都などに要望していて、窪田美幸 会長は「緊急の医療施設として使用する場所だとより有事の動きもスムーズだし訓練にも身が入る。今後は現場で指揮に当たるリーダーを育成する訓練なども行っていきたい」と話していました。