元日に起きた能登半島地震で、輪島市にある能登空港は滑走路に亀裂が入るなどの被害が出ましたが、応急の復旧工事が終わり、27日、全日空が羽田と能登を結ぶ路線の運航を再開しました。
再開後、初めてとなる羽田からの便は乗客62人を乗せて、午前11時半前に到着しました。
到着ロビーではふるさとに戻った人たちが、迎えに来た家族や知人と握手をしたり抱き合ったりする姿などが見られました。
能登町に住む両親と再会した千葉県の40代の女性は「電話でしか話せていなかったので安心しました。いつも空港を使って帰省していたので助かります。実家が断水しているので、母親を千葉にある私の家に連れて行こうと思います」と話していました。
この女性の70代の母親は「娘と再会でき、うれしくて泣いてしまいました。夫も一緒に娘のところでお世話になろうと思っていましたが、地元のつながりもあり、行かないと言っているので心配な部分もあります」と話していました。
また、東京に住む50代の男性は去年の年末から自分の家に滞在していた母親とともに帰省し、「実家を確認するために来ました。1人暮らしの母親が1か月ぶりに帰るので、家の中の様子が心配です」と話していました。
全日空によりますと、地震の前は1日2往復が運航していましたが、2月末までは毎週火曜日と木曜日、それに土曜日にそれぞれ1往復ずつが運航されます。
県では事前予約が必要な乗り合いタクシーや便数が限られたバスなど、空港と各地との交通手段に制約があることから、利用者がそれぞれ確保するよう呼びかけています。