申し立てたのは四国に住む50代の尼僧の法名・叡敦さんで、代理人の弁護士と1月31日、都内で会見しました。
叡敦さんは2009年から去年1月まで、四国にある天台宗の寺の60代の住職から「逆らうと地獄に落ちる」などとどう喝され、繰り返し性暴力などを受けたと訴えています。
母親が亡くなった際に、親類にあたる80代の大僧正に相談したところ、この住職を紹介されたということですが、大僧正に助けを求めても相手にされなかったと主張しています。
このため、信仰心を利用し長期にわたり心理的監禁状態に置かれたとして、住職と大僧正の僧籍を取り上げるよう天台宗に申告書を送ったということです。
叡敦さんは性的暴行を受けたとして2019年に住職を刑事告訴し、不起訴処分となったということです。
叡敦さんは「人を諭さなければならないはずの僧侶が1人の人格を破壊した罪は大きく、天台宗には正しい処分をしてほしい」と話していました。
取材に対し住職は「今は私から申し上げられることはありません」と話しています。
また、天台宗務庁は「現在対応を協議しており、現時点ではコメントできません」としています。