鹿児島県警察本部では、元生活安全部長が、個人情報が書かれた内部文書をライターに郵送し、職務上知り得た秘密を漏らしたとして、国家公務員法の守秘義務違反の罪で逮捕・起訴されるなど、去年からことしにかけて現職の警察官や元幹部が逮捕される事件が6件相次ぎました。
これらの事件を受けて県警は2日、会見を開き、問題の原因や再発防止策などを盛り込んだ調査結果を公表しました。
問題の原因については、倫理観の欠如や、個人情報の重要性に対する認識の欠如があったほか、幹部による指揮や統率が不十分だったことなどをあげました。
その上で、組織の運営に課題があるとして、再発防止策として現場の警察官が組織の問題について議論し、本部長に直接意見を伝える「改革推進研究会」を立ち上げるほか、警視正以上の幹部が、外部の専門家や有識者も招いた上で不祥事の再発防止策の進捗(しんちょく)などを管理する「改革推進委員会」を設置するとしています。
また、きめ細やかな教養や、幹部に対する実践的な研修の実施、県警本部の警察署への指導・支援の強化などを進めていくとしています。
一方、これまで、県民から警察の説明責任や対応への不満が寄せられたということで、相談や苦情への対応の強化や、公安委員会の議事録の公表など情報公開を推進したいとしています。