朗読劇「10年後の君へ」は東日本大震災がテーマで、震災で家族を亡くした若者と語り部をする若者が、それぞれの心の傷や記憶と向き合いながら生きていく内容です。
仙台市出身で、小学校6年生のときに東日本大震災を経験したAKB48の元メンバーで俳優の岩田華怜さんが、命を守ることの大切さを伝え続けたいと脚本や演出、主演を務めました。
3月1日から東京で公演を重ね、11日に震災から13年になるのを前に、10日、ふるさとで初めて上演されました。
朗読劇のなかでは語り部役の俳優が「次来る災害のために、未来のために、忘れないでください」と呼びかけました。
宮城県栗原市から来た50代の女性は「震災当時のことを思い出しながら見ていました。普通の毎日を過ごせていることへのありがたさを感じました」と話していました。
20代の男性は「震災のときは小学校4年生で、当時の記憶が鮮明によみがえりました。何十年たっても忘れてはいけないと考えさせられました」と話していました。
上演後、岩田さんは「被災地訪問で出会った人や感じたことなどをすべて脚本に込めました。観客の中には震災を経験した人も多くいると思うので緊張しました。震災のことを後世に伝えていくことが大事だと改めて感じました」と話していました。