警察庁によりますと、携帯電話やスマートフォンで通話したり、メールの画面を注視したりしながら車を運転するいわゆる「ながら運転」による人身事故は、去年1年間に全国で887件発生しています。
このうち死亡事故は25件、重傷事故が97件と「ながら運転」による重傷以上の事故が122件に上り、統計が残る平成19年以降で最も多くなりました。
また人身事故のうち、死亡事故に至った割合は、「ながら運転」以外の事故と比べて3.8倍高くなっていて、警察庁はドライバーが画面などに気を取られ危険を察知したり、回避したりする動作が遅れてしまうため、重大な結果につながるケースが多いと分析しています。
「ながら運転」をめぐっては5年前に、道路交通法の改正で罰則が強化されましたが、死亡重傷事故の件数は一時、減ったものの、その後増加に転じていることから、警察庁は対策を強化することにしています。